「産みたいのに産めない~卵子老化の衝撃」について その3  
「産みたいのに産めない~卵子老化の衝撃」について その3  

先日の、NHKの番組、クローズアップ現代で
「35歳を超えると妊娠が難しくなる」
「知れていなかった卵子老化の衝撃」に対して、
まだまだ波紋が広がりが続いているようです。

前回は、40歳での体外受精での成功率についての試算をしてみましたが、
体外受精については、否定しているわけではありません。
ある程度以上の年齢になったら必要でしょう。
しかし、ただ卵子を取り出して、受精させて子宮に戻すだけでは、うまくいきません。
また、何度も体外受精をするのは、経済的にも大変でしょう。
何回も体外受精したが、うまくいかなかった、ということはしばしば聞きます。
こういう時に思うのは、大事なことが半分抜け落ちているのではないか、ということです。

技術的なこととは別に、
母体の状態を良くする事と、卵子を良くすることです。
そうすれば、妊娠出産の確率は、上昇します。
母体が整っていれば、胎児は着床して育っていきます。

卵子が良い状態でなければ、受精卵を子宮に戻しても良く育ちません。
また、母体の状態が良くなければ、胎児は栄養不足で育ちません。

別な角度から、見てみましょう。
植物を育てて、花を咲かせることを例にとりましょう。

ここに、優良な花の種と、少し劣った花の種があるとします。
1、優良な種を、良い土壌に植えて、水や栄養の管理をしっかりする。
    → よい花が咲きます。
2、優良な種を、悪い土壌に植えて、水や栄養の管理をいい加減にする。
    → その草そのものが枯れてしまうか、よい花が咲きません。
3、少し劣った種を、良い土壌に植えて、水や栄養の管理をしっかりする。
    → 上手な人が育てれば、よい花が咲きます。普通の人でも、そこそこ良い花が咲きます。
2、少し劣った種を、悪い土壌に植えて、水や栄養の管理をいい加減にする。
    → 花が咲くどころか、その草そのものが枯れてしまうでしょう。

種を卵子もしくは受精卵、土壌を母体・子宮内膜、花を胎児と置き換えれば、どうすればよいかの答えが出てくるでしょう。

番組(NHK クローズアップ現代)では、35歳を過ぎると卵子が老化して、妊娠出産が難しくなると、いっていました。
若い人に対しては、早く子供を作れということでしょうが、もうすでに過ぎている人にとっては、何の意味もありません。
年齢そのものを若くすることはできませんが、体の状態を良くすることは可能です。
母体を良くして、良い卵子が出来るように、と発想法を切り替える方が、建設的ではありませんか?

当店では、去年、 こんな妊娠例があります。

40歳で妊娠した例です。
当店に来た理由というのは、こうです。
これまで、高度不妊治療を受けていて、2,3回体外受精に失敗したそうです。
それで、母体を調えようと来店しました。
漢方薬とタンポポエキスとを組み合わせて、数ヶ月で妊娠しました。
もちろん、体外受精と組み合わせてです。

母体を良くすることを、心がけることも必要ではありませんか?
 
[不妊
「産みたいのに産めない~卵子老化の衝撃」  と体外受精の成功率   ~その2~
「産みたいのに産めない~卵子老化の衝撃」  と体外受精の成功率   ~その2~


先日のNHKの番組、クローズアップ現代で「35歳を超えると妊娠が難しくなる」「知れていなかった卵子老化の衝撃」に対して、波紋が広がっているようです。


体外受精の成功率


このことについて、以前調べてもらいましたが、どこにも正確な情報がないとの答えでした。
それが、今回はNHKの「クローズアップ現代」の「産みたいのに産めない~卵子老化の衝撃」 で、
体外受精の成功率は、
35歳で16.8%、
40才で8.1%   の出産という数字が出ました。

体外受精一回あたりの成功率は出てきていません。
また、何回体外受精した結果なのかもはっきりしません。

体外受精を何回したら、何%の確率になるのかということが重要だとは思うのです

そこで、
40才で8.1% の出産という数字を基に、
40歳での、体外受精1回あたりの確率を計算してみましょう。

1回の成功率が10%、5%、3%、2%、1%で試算してみます。
(下3ケタ以下は、切り捨てで計算。)

10%の場合・・・最終的な成功率が8.1%なので、10%ということはありえません。

5%の場合、1回目の体外受精で5%が成功。
        2回目では、5%+(100-5)×0.05%=9.75%が合計で成功

3%の場合、1回目の体外受精で3%が成功。
        2回目では、3%+(100-3)×0.0 3%=5.91%が 合計で成功
        3回目では、5.91%+(100-5.91)×0.03%=8.89% が合計で成功

2%の場合、1回目の体外受精で2%が成功。
        2回目では、2%+(100-2)×0.02%=3.96%が合計で成功
        3回目では、3.96%+(100-3.96)×0.02%=5.88% が合計で成功
4回目では、5.88%+(100-5.88)×0.02%=7.76% が合計で成功
        5回目では、7.76%+(100-7.76)×0.02%=9.60% が合計で成功


1%の場合、1回目の体外受精で1%が成功。
        2回目では、1%+(100-1)×0.01%=1.99%が合計で成功
        3回目では、1.99%+(100-1.99)×0.01%=2.97% が合計で成功
4回目では、2.97%+(100-2.97)×0.01%=3.94%が合計で成功
        5回目では、3.94%+(100-3.94)×0.01%=4.90% が合計で成功


この数字を見ると、大変厳しい状態であることがわかりますが、
残念ながら、これが真実であると言えるでしょう。

私は、体外受精の成功率が低いからといって、否定したり、お勧めしない訳ではありません。
当店のお客さんでも、漢方薬と平行して体外受精を行い、妊娠された方も見てきました。



~その3につづく
 
[不妊
「産みたいのに産めない~卵子老化の衝撃」について   ~その1~
「産みたいのに産めない~卵子老化の衝撃」について   ~その1~


先日のNHKの番組、クローズアップ現代で「35歳を超えると妊娠が難しくなる」
「知れていなかった卵子老化の衝撃」に対して、波紋が広がっているようです。

ツイッターや某掲示板で、そのことで波紋が拡がっていると聞いて、早速見てみました。
本当に、「35歳を超えると妊娠が難しくなる」「卵子老化の衝撃」などの言葉が、あふれていました。

しかし、35歳を過ぎると、妊娠しにくくなるのは、常識のはずです。
また、40歳以上になると妊娠率が非常に低下するのも、常識のはずです。
出演された先生は、当たり前のことを言っただけなのですが。

おそらく、何歳でも妊娠できると、軽く考えていた人が多かった、ということでしょうね。
だから、ショックを受けたということでしょう。
また、ある人は、自分の年齢と重ねて、妊娠できないのではないか、と心配になったということでしょう。
ある人にとっては、もう子供はできません、と宣告されたように受け止めたのでしょう。

こんな時には、「だから、早く結婚しろ。」と言い出すやからが必ずいます。
これから結婚するであろう若い人たちに言うのはいいでしょう。
しかし、35歳過ぎの人にとって、それは、なんの解決にもなりません。

では、どうすれば良いのか?と、発想を切り替えるべきです。
35歳を過ぎた女性で、妊娠したい人に、「早く結婚していれば・・・」といっても、
何の意味もありません。若くなることは出来ないのですから。
何か、有効な対策を立てるべきです。


卵子の老化への対応法

卵子の状態を良くすることをすれば、老化を食い止めることは可能だと思います。
適切な漢方薬を用いれば、良い卵子が作ることが可能でしょう。
卵子のもとは、もう生まれたときから、女性の体に用意されています。
それが、年齢と共に減っていきます。
卵子は、卵胞という状態で、待機しています。
そのうちの一部が3ヶ月かかって成長してゆき、排卵されます。


人間の年齢を若くすることはできません。
しかし、たとえば元気のない花の種でも、適切な肥料で土壌を整え、
適度な水、光、栄養をあげていけば、いずれきれいな花を咲かせることができるのと同じように、
母体の状態(土壌)を良くする事によって、卵子を良い状態に育てればよい、と思いませんか?




当店の例を一つ挙げます。

10数年前の出来事です。
48,9歳の時に、当店に不妊の相談に見えました。不妊治療を受けていて、何度も体外受精を行っていましたが、うまくいきませんでした。
当店では、漢方薬と、漢方食品をお勧めしました。
数ヶ月後、先生から良い卵子が採れた、といわれたそうです。
2,3回続けてよい卵子が採れたとの事です。
しかしながら、妊娠には至らず、その方は、50歳になったので、治療を中止しました。

反省点:卵子を良くする事は、比較的早く出来たのは良かったと思います。しかし、母体を良くする為には、年齢が高すぎた事、時間不足、強い力の漢方薬が不足していました。また相応しい漢方薬も品目が不足していました。



NHKの番組から見て取れること

最近の不振治療は、体外受精や、顕微授精など、技術的には大変進歩してきています。
しかし、卵子の老化を防ぐことは、今のところ不可能です。
なぜなら西洋医学的な不妊治療は、母体を良くするとか、
卵子の成長を助けるとかいう、発想法がありません。
(温灸など、東洋医学的な発想を取り入れている、不妊専門クリニックもありますが、あくまで例外です。)

しかしながら、ある程度以上の年齢の場合は、
西洋医学的な治療に加えて、母体を良くするために、
漢方薬、温灸など東洋医学的なものを組み合わせていけば良いと思います。



現実に、少数ながら、40歳過ぎでも、妊娠出産することがあるのですから!
あきらめずに、母体をそういう状態に近づければ良いのだ、とは思いませんか?



~その2に続く
 
[不妊
○●。1日で2例の妊娠報告。●○

2011.9.24は、近来にない、実に良い日となりました。
最近は、暗いニュースばかりですが、ひさしぶりの明るいニュースでした。
(そのご夫婦、親戚、知人それと私ども昭和薬局のスタッフ全員にとってですが。)

1日に二組の方から、妊娠したとの報告をうけました。
最初の方は、大きなお腹をしていて、妊娠8ヶ月とのことでした。
しばらくぶりでしたが、つわりがひどくて外出もままならないとのことで、
ようやく来ることが出来たとのことです。

漢方薬と、タンポポ茶を飲んでいただいています。
最後に見えた時の体温表は、今までは、ガタガタだった
基礎体温表が、高温部と低温部がはっきりと分かれていました。

その上、高温部がやや続いている感じでした。
ひょっとしたら、妊娠かも知れないとは思っていたのですが、
本当に妊娠していました。


このご夫婦は、当店の漢方薬だけで見事に妊娠しました。
使用したのは、剤盛堂(ホノミ漢方)の「エッキ」という、漢方薬です。
今年中に出産予定とのことで、私どもも楽しみにしています。


二組目の方は、   
入ってくるなり、「妊娠しました。」とのことでした。
それを聞いて、エーっと驚き、嬉しくなりました。

    1日で、二組の妊娠報告!!

ここ数年、不妊、子宝の相談に力を入れて来ましたが、
1日に二組の妊娠報告は初めてでした。

こちらの方は、病院で不妊治療を受けていましたが、
何回か人工授精を受けましたが、
今まではうまくいきませんでした。

それが、今回は、妊娠して3ヶ月とのことでした。
病院の治療ですと、技術的なこと(高度不妊治療)は、
大変進歩してきています。


しかし、母体や卵子の質を良くする事は出来ていません。
こういうときには、漢方の出番です。


又、精子の質をよくすること、運動量を増やすことは、
やはり漢方の得意分野です。
奥様の方には、漢方薬とタンポポ茶、ご主人には、
別の漢方薬を飲んでいただいています。
こちらの奥様にも、偶然ですが、
やはり同じ漢方薬の「エッキ」を飲んでいただいています。

こちらの方は、病院の不妊治療と併せて、妊娠することが出来ました。

奥様の年齢ですが、前者は30過ぎで、後者は30代後半です。

この二例(女性不妊)には、全く同じ漢方薬、
タンポポ茶を用いていますが、誰に対しても
同じものを使うわけではありません。

胃腸が弱ければ、胃腸をよくする漢方薬を用いたりします。
女性向けの漢方薬と、胃腸を良くする漢方薬で妊娠したこともあります。
又、低温期、高温期に応じて、漢方薬を使い分ける周期療法を、
お勧めする場合もあります。
(イスクラ漢方の「婦宝当帰膏」などを用います。)
一人一人の状況をうかがいながら、漢方薬を選んでいます。

また、かならずアドバイスすることがあります。
妊娠を希望するなら、体を冷やさないようにして下さい、
ということです。

絶対に(出来ればではなく)体を冷やさないことです。
冷たいものを食べたり、飲んだりするのを控えてください。
朝ごはんは、パンではなくご飯を。


子宝、不妊症(女性不妊、男性不妊)の相談について
時間によっては、ゆっくり相談できない場合があります。
相談を希望される方は、なるべくご予約ください。

(048-473-7830)

 
[不妊
○●。暑い夏と受胎率。●○

今年(2011年)の夏は、最近は大抵そうですが、
非常に暑い夏となりました。


夏の暑さと、受胎率については関係があるそうです。


『タイミング妊娠法』
(市川茂孝先生著、農村漁村文化協会発行、1991.6.30)という本に、
夏の暑さと、男性の精子について、興味深いことが記されていました。


ご存知のように、精巣は、体の外にぶら下がっています。
それは、精子は高温に弱いので、精巣を体外に出して冷やすためです。
そうすると、今年のように高温の夏ですと、何か影響を受けそうです。


このことについて、上記の『タイミング妊娠法』の
「第3章の1、健全な精子の生産」の項に、
このことについての記述がありました。

牛は、夏になると受胎率が下がるそうです。
しかし、夏が暑くても、雄牛の精巣の温度が上がらない
ようにすれば、受胎率の低下を防ぐことが出来るそうです。


アメリカでの調査(1988年)によれば(これは、人間ですが)、
日中の最高気温が32,3度になるアメリカ南部では、
男性の総精子数が平均14.5%減少し、
残った精子の運動精子数も16.5%減少するという。


ただし、冷房した室内で働く男性の精子の
減少は起こらないという。

これから見ると、今年の夏は暑いので、そのままに
しておくと精子が減少、運動率も減少します。
しかし、精巣を冷やしてやれば、受胎率を下げないで
すむということになります。


ちょっとだけ、気をつければいいということでしょう。

 
[不妊

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