○●。秋の薬草 桔梗(キキョウ)。●○
桔梗は、秋の七草の一つ

桔梗根(キキョウコン)は、意外と多く使われている薬草・生薬です。
激しい咳や咽喉の痛みに良く効きます。
風邪、咳の効能のある漢方薬には、しばしば用いられています。

以前、当店 昭和薬局で製造していた風邪薬には、桔梗が配合されているのがありました。
咳や咽喉の痛みに良く効きました。

韓国民謡に「トラジ」というのがありますが、「トラジ」は桔梗のことです。
民謡にあるくらいですから、かの国ではポピュラーなのでしょう。
日本では、桔梗根はもっぱら薬用ですが、朝鮮、韓国では食用にされているようです。


さて、桔梗の薬効ですが、
薬用部分:根
採取時期と調整法:
夏に根を掘って水洗いし、細根をとり除いたあと、日干しに。キキョウの根は乾燥しにくいので、こまかく切って風通しのよい所に干すか、外側の皮を竹べらのようなもので除いてから干すとよい。(「薬草カラー図鑑」伊沢一男先生)
根を掘り、すぐに水につけて表皮を剥ぎ、陰干しにする。これを生干しという。
乾きが悪いので、皮を剥ぎ、根を割ってさらして日干ししたのを晒桔梗という。
理想的には生干しが良い。市販品は多く晒してあるから白色できれいである。
時に、悪質業者は、朝鮮人参のまがい物とする。(「実用の薬草」栗原愛塔先生)

薬効と用い方:
扁桃炎などでのどかはれて痛む、痰を伴うせきに、「桔梗根2g、甘草3g」を1日量として煎じ、1日2回うがいしながら飲む。
桔梗根単味では苦く、飲みにくい。甘草は薬局で求められる。(「薬草カラー図鑑」伊沢一男先生)
根は胸の痛みを治し、咽喉を潤し、喘息を消し、痰を去りよく声を出す。(「民間薬用植物」梅村甚太郎先生)

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桔梗を主剤とする処方:
痰の薬として半夏、陳皮、白茯苓、桔梗の各同量を粉にして用いると良い。(「民間薬用植物」梅村甚太郎先生)
「甘桔湯」  桔梗根に甘草根を加えて、煎じて、のどの痛みがはなはだしい時に服用すれば、不思議とよく効く。(これは、桔梗甘草湯という場合が多い。咽喉の痛みによく効きます。)
かの屠蘇酒にもこの桔梗根が入っている。(同上)
扁桃炎などでのどかはれて痛む、痰を伴うせきに桔梗根2g、甘草3gを1日量として煎じ、I目2回うがいしながら飲む。桔梗根単味では苦く、飲みにくい。甘草は薬局で求められる。(「薬草カラー図鑑」伊沢一男先生)
痛む化膿性のはれものに 桔梗根lg、芍薬、枳実各3gを粉末としてまぜ、―回量2~3gをとり、これに卵の黄身I個分を加えて、よくかきまぜ、白湯で飲む。1日に1~2回飲むとよい。枳実はナツミカン、ミカン、ダイダイなどの未熟果を半分に切って乾燥
したもの。(「薬草カラー図鑑」伊沢一男先生)
 
[秋の薬草
○●。秋の薬草 ススキ。●○
ススキは、秋の代表的な植物で、秋の七草の一つでもあります。
このススキの根にも、薬理作用があります。

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根を取って薬用にしますが、採取の時期に異同があります。
しかし、いずれも、風邪や熱に効果があるとしています。

秋に根を掘り乾かす。解熱、感冒の薬。1日量5~10g(実用の薬草、栗原愛塔先生)
春先、ススキの葉が発生する前に、地下の根茎を掘り取り、水洗いして泥を取り除いた後、細かく刻んで日光に干す。そのまま保存し、風邪のときに解熱剤として使用する。1日量6~15gを水300ccで1/2量にまで煎じつめる。1日3回服用すると効果的である。(薬草カラー図鑑、伊沢一男先生)

三河の国では、根を瘡毒を去るために煎じて服用する。(民間薬用植物誌、梅村甚太郎先生)
尾張の国では、煎じて風邪に用いる。(同上)

「中華本草」には、秋、冬に採取して、乾燥貯蔵するとある。
功能主治は、咳を止め、利尿、活血、渴きを止める。咳嗽、小便不利、带下(こしけ)、熱病口渴を治す、とある。

秋の七草は、以下の通り
女郎花(オミナエシ) オミナエシ科
尾花(オバナ:ススキのこと) イネ科
桔梗(キキョウ) キキョウ科
撫子(ナデシコ) ナデシコ科
藤袴(フジバカマ) キク科
葛(クズ) マメ科
萩(ハギ) マメ科
 
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