漢方薬は、変わった効き方をすることが、しばしばあります。
「ある漢方薬」、身体のなかの水の流れを調節する薬があります。
表題の「目のかゆみ」「膝の痛み」の間には、まったく関係が無いように見えませんか。
ところが、共通点があります。
水毒という言葉を聞いたことは、ありませんか?
この二つは、水毒という共通点があります。
膝関節症になると、膝がいたくなり、場合によっては、膝に水がたまったりします。
2月16日という日付に注目してください。花粉症が始まっていますね。花粉症は、鼻水が出たり、涙が出て目がかゆかったりしますね。
どちらにも、水が関係しています。
もし、水の流れを、うまくコントロールできたら、花粉症にも、膝の痛みにも効くかも知れませんね。
まさに、そのようなことが、その日の、午前と夜にありました。
午前中、年配の男性が、膝が痛い、何とかならないのかと、相談に来ました。
膝の軟骨が擦り減っていて、立ち上がるときに、特に痛いとのことです。
これには、「ある漢方薬」が、たいていの場合すぐに痛みを和らげます。
話をしながら、その「ある漢方薬」を、飲んでもらいました。話が終わって、立ち上がりました。
「どうです、すこし楽になったでしょう?」と言いました。「楽になった」と答えました。
それから、店から、出て行きました。十数歩いってから、もどってきて「全然痛くない」と、わざわざ言いに来ました。
もちろん、たった1服で、擦り減った膝がもとにもどることはありません。
時間をかければ、擦り減った軟骨が、ある程度もとにもどります。
この男性の場合は、膝の水が抜け、痛みが相当減ったので、痛まないと感じた訳です。
さて、目のかゆみの方は、こうでした。
夜の7時過ぎに見えた方です。
もともと、いろんなアレルギーのある女性です。
今日は、特に目がかゆいというのです。まあ、正確には目の周囲がかゆいということですね。
目薬を使わないで、かゆみを無くしましょう、ということになりました。
そこで、膝の痛みに使った「ある漢方薬」を飲んでもらいました。
何分かして、私がこう聞きました。「かゆみのほうは、どうですか?」
そうしたら、期待に反して「効かないんだけど。まだ、かゆい。」との答えでした。
たいていの人は、数分程度でかゆみが消えるのですが。
彼女には、効かなかったようです。
まあ、かなりのアレルギー体質ですから。
それから、しばらく話を、雑談も交えて、していたところ、彼女がこういいました。
「いつのまにか、かゆみが消えている!」
時間はかかりましたが、といっても20分位ですが、
やはり、「ある漢方薬」は、花粉アレルギーのかゆみにも効果がありました。
この漢方薬は、花粉アレルギーに単独で用いる場合と、他のと組み合わせる場合があります。
すると、かなりひどい(普通の薬、病院の薬が効かない)アレルギー性鼻炎の鼻水、痒みに、
よく効くことがしばしば有ります。
「ある漢方薬」としたのは、効能書きには、花粉、痒み、膝の痛みといった効能は記載されていないので、あえて名称を書きませんでした。
漢方薬は、こういうことがあるから、面白いものです。