魚鱗癬がほとんど見えなくなった!

先日、久しぶりに、魚鱗癬(ギョリンセン)の赤ちゃん、と言っても、
来年から幼稚園に入れようかなという年齢になっています、がお母さんと来店しました。
少し、少年ぽくなった感じです。

お母さんは、その間に何回か見えていましたので、様子を聞いていました。
お手入れを(スキンケア)を続けていると、肌の網目模様(魚鱗せん)が消えるそうです。
お手入れを忘れたような所は、やはり模様が出てきているそうです。

また、大きくなってきたので、おさえて、スキンケアをするのが大変になったとのことです。
子供の方から見れば、ローションを塗られたり、クリームを塗られたりするのは、苦痛でしょう。
親としては、子供のためにがんばっているのに、子供は嫌がって逃げようとするので、
毎日が戦いのようです。


さて、せっかく 本人が来ましたので、足を見せてもらいました。
まあ、当然 嫌がりましたが。

お母さんは、「大体消えているけれど、ここらへんに魚鱗癬があるでしょう。」といいました。
私たちが見たところ、以前は はっきりと魚鱗癬の特徴的な模様が見えましたが、
今回はなくなっています。

お母さんが、ここらへんにあるでしょう、という所を見ても、魚鱗癬は見えません。
ちょっと茶色っぽくて、肌荒れかな、という程度です。
魚鱗癬というものを見たことが無い人が見たら、何も、特殊な状態の肌には
見えないでしょう。

魚鱗癬について、不通の人より良く知っているはずの、私たちから見ても、
普通の肌、よくある程度の肌にしか見えません。この状態なら、
(魚鱗癬は治ることはありませんが)魚鱗癬が緩解(かんかい)した、とは言えると思います。

魚鱗癬についての治療法が確立していない現在、対症療法ではありますが、
適切なスキンケアで正常な肌に近づけるのが、一番良い方法ではないかと思います。

良くなったのを考察すると、こういうことだろうと思います。
魚鱗癬というように、茶色のスジが網目状で、その間に普通の色の皮膚が、
比較的規則的に混在しています。

魚鱗癬の場合、皮膚が非常に乾燥しますが、肌の一部(茶色い網目の線の部分)が、
特に乾燥しているようです。また、その部分は、未成熟なままで終わってしまうようです。
すると、乾燥して、皮膚の一部が剥がれ落ちます。
皮膚が乾燥すると痒いので、かきむしります。
すると、かいた所の肌は、キレイな肌が出来る前の未熟なままになり、
赤く痒くなります。肌は、掻けば掻くほど、痒くなる性質があります。

おそらく、痒いのは、肌の一部(茶色い網目の線の部分)でしょうが、
その周囲の正常な肌まで掻いて、はがしてしまいます。
こうして、いつも、未熟な皮膚の状態が続き、
いつまでも良くならない悪循環に入ります。

肌のお手入れ(スキンケア)を、適切に行えば、かゆみが軽減、または消えます。
かゆみがなければ、掻き壊す事はなくなります。
また、適切なスキンケアで、皮膚に水分と油分を与えれば、
未熟なままで終わる運命にあった一部の皮膚(茶色い網目の線の部分)も、
正常な皮膚に育ちます。

すると、周囲と同じ色の皮膚になるので、魚鱗のような模様が消えます。
つまり、正常な皮膚と同じようになるのでしょう。
ただし、スキンケアを手抜くとしばらくすると、また魚鱗のような模様が出て来ます。


こういう事ではないかと、推定します。

遺伝的なものである魚鱗癬であっても、肌のお手入れ(スキンケア)を、
適切なスキンケア化粧品で行えば、正常な肌と同じ状態で
いられるのではないか、と思います。

昭和薬局では、スキンケアには、ホワイトリリーリリー化粧品
(天然派化粧品)のローション(各種あり)とクリーム、
それと漢方の軟膏を組み合わせています。
又、別なのを使うこともあります。
今の所、魚鱗せんの方に使っても、大体良いようです。

おそらく、すべての魚鱗癬の方に良いのは、これだという程、
ことは単純ではないでしょう。
一人一人にあった対策を立てることが必要でしょう。


今回は、小さいお子さんですので、内服の漢方薬は用いていません。
しかし、魚鱗癬の患者の多い中国の文献を見ると、肌を潤す漢方薬、
血流を良くする漢方薬も使っていますので、大人なら使うと
良いかもしれない、とも思います。
(しかし、魚鱗癬の漢方での治療法は、西洋医学と同様、根本的に治すことは
出来ていません。ただ、状態を良くすることが出来るようです。)

また、魚鱗癬の方の皮膚は冷たいので、体温を上げる漢方薬を使うと
良いのではないかとも思います。
また、一般的に、皮膚のトラブル、アレルギー、アトピーなどは、
お腹(腸)の状態を良くすると改善することが多いので、
腸の状態を改善すると良いのでは、と思います。

漢方の五行説では、「肺、鼻、皮毛(皮膚)、大腸」は、互いに関係あるとされています。
肺はぜん息(アレルギー=免疫系の病気)、鼻はアレルギー性鼻炎
(免疫系の病気の代表ですね)、皮膚はアトピー(免疫系の病気)、
大腸は、便秘(免疫力を低下させる)、下痢、軟便、過敏性大腸症候
群(これも免疫系の病気といわれています)とすれば、何となく関係がありそうでしょう。


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[魚鱗癬

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