先日、60台の女性が相談に見えました。
もともと、ひざが痛いとのことで、歓節粒をお買いになっていますが、
今日は、別なことで相談に見えました。
肩こり、足が冷えている、もちろんヒザも痛い(改善してはいますが)状態です。
また、何年も前から、体がムズムズするとのことでした。
これは、あきらかに冷え性です。
しかし、本人には冷えの自覚が、全くないようです。
実は、女性の相談客で冷え性の自覚がない方が、多いのです。
以前、朝日新聞に、「あなたも隠れ冷え性」という記事が掲載されていました。
?.顔色が悪い。目の下にクマができる。?.少し運動すると、息切れがする。?.夏でも汗をかかない。?.熟睡できない。?.夜中、トイレで目を覚ます。?.時折頭痛がある。?.腰痛、ヒザ痛、肩こりなどの慢性の痛みがある。?.下痢気味。または、便秘気味。?.疲れやすい。?.やる気が起きず、集中力がない。
以上の、10項目のうち、一つでも当てはまれば、自覚症状はなくても隠れ冷え性だということです。
これを、見せて、チェックしてもらったところ、4つ当てはまるという答えでした。
(本題とは、ずれますが、この10項目の全部に当てはまるという、男性!がいました。)
この女性の諸症状の基礎には、冷えがあるのですから、その逆のこと、つまり、温めることをすればよいと考えます。
体を、中からも、外からも温めた方が、体調が良くなります。
そこで、体を温めるものを飲んでもらい、
お腹には湯たんぽ、
大椎(ダイツイ:第7頸椎と第1胸椎の棘突起の間にあるツボ)に温灸しました。
大椎は、重要なツボで、ここを温めると、頭痛、肩こり、風邪、アレルギー性鼻炎に効果があります。
温灸が終わったら、肩こりがなくなっただけではなく、体のむずむず感がなくなりました。
温めることによって、むずむず感に効果があった1例です。
さて、むずむず感について。
最近、「むずむず脚症候群(レストレスレッグスシンドローム)」について、注目されています。
眠っている時や休んでいるときに、足がむずむずして、じっとしていられなくような症状があるのを、「むずむず脚症候群(レストレスレッグスシンドローム)」といいます。
また、人によっては足だけではなく、腰から背中や腕や手など全身にまでむずむずした不快な症状を感じる人も少なくないそうです。
当店に見えた女性の場合は、正に、この全身症状型です。
人口の1~5%くらいに症状があるといわれる病気です。
原因は不明で、確立した治療法がなく、
抗ウツ剤など、向精神薬が主に使われるようです。
しかし、あまり多用しない方がよい薬ですね。
診断には、国際的なむずむず脚症候群の研究グループが作成した四つの基準が使われています。
?.脚を動かしたい欲求が、脚の不快な感覚によって起こる。
?.静かに横になったり、安静にすると起こる。
?.運動によって改善される。
?.日中より、夕方や夜間に起こる。
以上を満たしていれば、「むずむず脚症候群(レストレスレッグスシンドローム)」とされます。
このうち?.?.?.は、温める、血流を良くすることによって、改善されるであろうことを、示しています。
?.足を動かす、足の血流をを良くすると、症状が和らぐ。?.運動が血流を良くするのは当然のことです。?.気温、体温が低いときに症状が出ていることから、温まれば、良くなるであろうということです。
また、散歩したり、マッサージしても、症状が和らぐことから、これも、血流を良くすることによって、改善されるであろうことを、示しています。
ですから、当店に相談に来た女性のムズムズ感が消えたのは、温めて、血流が良くなったためであると、解釈できます。
さて、ブログの読者で、「むずむず脚症候群(レストレスレッグスシンドローム)」を悩んでいる方で、昭和薬局の近隣の方は、温灸しに来てみてください。
当店では、もともと、温灸は、お客様には、無料でサービスしています。
温めたって、何の副作用もないのですから。試してみる価値はあるでしょう。
温灸というのは、モグサを炭化させたものを、温灸器のなかで燃やすもので、お灸のように火傷したり、熱かったりしません。じんわりと暖かくなりますし、臭くもありません。