以下の文は、以前 下記のブログに書いたものです。
恐いものを見たくない人、虫や蛇が嫌いな人は、クリックしないで下さい。
http://yakuyoukonchu.blog115.fc2.com/blog-entry-11.html
最近、阿膠(アキョウ)について、問い合わせがあったので、こちらにも掲載します。
この写真は漢方薬の問屋として、東京で一番知られているウチダ和漢薬の商品です。
私の店の漢方薬、生薬の多くはウチダ和漢薬から仕入れています。
(クリックすると拡大します)
(クリックすると拡大します)
本物の阿膠はこんな色・形をしています。(中には黒い板状のものもあります)
「阿膠(あきょう)」について。
ニカワって知っていますか?若い人は、ピンとこないでしょうね。
動物(羊、牛、兎など)の皮やスジ(つまり腱)を煮出して固めたもので、
接着剤として用いられました。
いまは、化学合成した良い接着剤があるので、
特殊な用途以外は使われなくなりましたが。
まあ、本当に奇妙なもの、
なんせ 動物の皮が原料の接着剤ですから、が使われていました。
「阿膠(あきょう)」は、ロバの皮から煮出したニカワです。
これに、薬用作用があるのですから、ふしぎなものです。
どんな作用かというと、止血作用、その他があります。
阿膠(あきょう)が入っている漢方薬で、保険薬として、薬価基準に収載されているのもあります。
例をあげると、「猪苓湯チョレイトウ」
「猪苓湯合四物湯チョレイトウ ゴウ シモツトウ」
「炙甘草湯シャカンゾウトウ」
「温経湯ウンケイトウ}や
「弓帰膠艾湯キュウキキョウガイトウ」。
「猪苓湯」は主に、膀胱炎に用います。
一般的に膀胱炎には、抗生物質を用います。
しかし、漢方薬も結構効きます。しかも、胃を荒らしません。
さて、抗生物質で、たいてい膀胱炎は治るのですが、
膀胱炎を繰り返す人がいます。
また、抗生物質を投与されて、尿から菌が消えても、
まだ膀胱炎様の症状が続き、
病院で訴えても、尿から菌が消えているから治っていると言われ、
困ってくる場合があります。
こんな時は、この「猪苓湯」、または別な漢方薬をしばらく服用すると、良くなることが多いのです。
多分、こういうことではないかと思います。
「猪苓湯」だけでも、軽い膀胱炎は治ることが多い。
また、抗生物質を投与されれば、菌は死にますが、
炎症の起こった膀胱壁が、すぐに元に戻らない場合がある。
そうすると、菌がいないが、不快感、膀胱炎様の感じは続く。
そこに、「猪苓湯」などの漢方薬を服用すると、
膀胱壁が正常な状態になるので、
治ることになるのではないかと推定します。
と言った具合で、阿膠(あきょう)は、
現在も日本で使用されている動物系生薬です。
最古の本草書である「神農本草経」には、以下のように記載されています。
阿膠:一名傅致膠。味甘平。出東阿。
治心腹内崩。労極洒洒如瘧状。
腰腹痛。四肢酸疼。女子下血。安胎。久服輕軽身益氣。
------腰や腹の痛み、手足の痛み、
女子の下血に効果がある。
安胎作用(妊娠を安定させる)がある。
永く服用すれば、身体が軽くなり、気を益する。
現代的な薬理効果としては、「中薬臨床手冊」によれば、
1. メマイ、動悸など。
2. 喀血、吐血、血便、血尿、子宮の大量出血などの止血作用。
3.熱による消耗、不眠など
そのほか、肺を潤し止血する作用がある。
また、ロバ以外の動物のニカワにも、何らかの薬効があるようです。
以下の文は、今回追加したものです。
アキョウの成分のほとんどは、コラーゲンです。それに、微量の各種成分が加わったものです。上記のアキョウの薬効などのほかに、コラーゲンとしての美肌作用も期待できるでしょう。
阿膠をなめると 少し粘っこく、ゼラチン(コラーゲン)に似ています。しかし、少し生臭いですね。
ゼラチンに阿膠を加えてゼリーを作ると、固まり方が弱くなります。何故かは、わかりませんが。また、味も、微妙に落ちます。健康には、良いでしょうが。
「神農本草経」には、「四肢酸疼」とありますが、
これは、手や足(四肢)の痛み、関節痛、リウマチなどを含むと解釈できます。
コラーゲンが関節痛に有効(特にⅡ型)だということは、広く知られています。
ですから、「四肢酸疼」に効くのは、成分からみても合理的でしょう。
恐いものを見たくない人、虫や蛇が嫌いな人は、クリックしないで下さい。
http://yakuyoukonchu.blog115.fc2.com/blog-entry-11.html
最近、阿膠(アキョウ)について、問い合わせがあったので、こちらにも掲載します。

この写真は漢方薬の問屋として、東京で一番知られているウチダ和漢薬の商品です。
私の店の漢方薬、生薬の多くはウチダ和漢薬から仕入れています。
(クリックすると拡大します)

(クリックすると拡大します)
本物の阿膠はこんな色・形をしています。(中には黒い板状のものもあります)
「阿膠(あきょう)」について。
ニカワって知っていますか?若い人は、ピンとこないでしょうね。
動物(羊、牛、兎など)の皮やスジ(つまり腱)を煮出して固めたもので、
接着剤として用いられました。
いまは、化学合成した良い接着剤があるので、
特殊な用途以外は使われなくなりましたが。
まあ、本当に奇妙なもの、
なんせ 動物の皮が原料の接着剤ですから、が使われていました。
「阿膠(あきょう)」は、ロバの皮から煮出したニカワです。
これに、薬用作用があるのですから、ふしぎなものです。
どんな作用かというと、止血作用、その他があります。
阿膠(あきょう)が入っている漢方薬で、保険薬として、薬価基準に収載されているのもあります。
例をあげると、「猪苓湯チョレイトウ」
「猪苓湯合四物湯チョレイトウ ゴウ シモツトウ」
「炙甘草湯シャカンゾウトウ」
「温経湯ウンケイトウ}や
「弓帰膠艾湯キュウキキョウガイトウ」。
「猪苓湯」は主に、膀胱炎に用います。
一般的に膀胱炎には、抗生物質を用います。
しかし、漢方薬も結構効きます。しかも、胃を荒らしません。
さて、抗生物質で、たいてい膀胱炎は治るのですが、
膀胱炎を繰り返す人がいます。
また、抗生物質を投与されて、尿から菌が消えても、
まだ膀胱炎様の症状が続き、
病院で訴えても、尿から菌が消えているから治っていると言われ、
困ってくる場合があります。
こんな時は、この「猪苓湯」、または別な漢方薬をしばらく服用すると、良くなることが多いのです。
多分、こういうことではないかと思います。
「猪苓湯」だけでも、軽い膀胱炎は治ることが多い。
また、抗生物質を投与されれば、菌は死にますが、
炎症の起こった膀胱壁が、すぐに元に戻らない場合がある。
そうすると、菌がいないが、不快感、膀胱炎様の感じは続く。
そこに、「猪苓湯」などの漢方薬を服用すると、
膀胱壁が正常な状態になるので、
治ることになるのではないかと推定します。
と言った具合で、阿膠(あきょう)は、
現在も日本で使用されている動物系生薬です。
最古の本草書である「神農本草経」には、以下のように記載されています。
阿膠:一名傅致膠。味甘平。出東阿。
治心腹内崩。労極洒洒如瘧状。
腰腹痛。四肢酸疼。女子下血。安胎。久服輕軽身益氣。
------腰や腹の痛み、手足の痛み、
女子の下血に効果がある。
安胎作用(妊娠を安定させる)がある。
永く服用すれば、身体が軽くなり、気を益する。
現代的な薬理効果としては、「中薬臨床手冊」によれば、
1. メマイ、動悸など。
2. 喀血、吐血、血便、血尿、子宮の大量出血などの止血作用。
3.熱による消耗、不眠など
そのほか、肺を潤し止血する作用がある。
また、ロバ以外の動物のニカワにも、何らかの薬効があるようです。
以下の文は、今回追加したものです。
アキョウの成分のほとんどは、コラーゲンです。それに、微量の各種成分が加わったものです。上記のアキョウの薬効などのほかに、コラーゲンとしての美肌作用も期待できるでしょう。
阿膠をなめると 少し粘っこく、ゼラチン(コラーゲン)に似ています。しかし、少し生臭いですね。
ゼラチンに阿膠を加えてゼリーを作ると、固まり方が弱くなります。何故かは、わかりませんが。また、味も、微妙に落ちます。健康には、良いでしょうが。
「神農本草経」には、「四肢酸疼」とありますが、
これは、手や足(四肢)の痛み、関節痛、リウマチなどを含むと解釈できます。
コラーゲンが関節痛に有効(特にⅡ型)だということは、広く知られています。
ですから、「四肢酸疼」に効くのは、成分からみても合理的でしょう。